松島庄汰、生駒里奈らが出演する舞台『呪怨 THE LIVE ‐再念‐』の公開ゲネプロが3日都内にて行われた。ゲネプロ前に囲み取材も実施され、両名に加え有野晋哉(よゐこ)、杉本琢弥、松本利夫(EXILE)の5名が登壇。上演への意気込みのほか、稽古中の恐怖体験などが明かされた。
◆松島庄汰、異例の呼びかけ「ぜひ途中退席を!」
本作は2000年にビデオ作品としてリリースされた清水崇監督の『呪怨』『呪怨2』を原作にした、体感型のホラーライブエンタテインメント。2023年夏の初演から、さらにパワーアップした演出や新キャストを加えての再演となる。脚本を穂科エミ、演出を田邊俊喜が務め、ホラー監修はマイケルティー・ヤマグチが手掛けている。
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取材会の前にはキャスト、スタッフ揃ってのお祓いも行われた。舞台上に設置された祭壇に向かって一同が頭を下げ、神職による祝詞が奏上されると、会場内は凛と張り詰めたような空気に。プロデューサーや松島らが代表して玉串奉納の儀を行い、舞台の安全を祈願した。
囲み取材では、松島がつい先ほどのギリギリまで場当たりをやっていたと明かし、「演出家が自分で仕掛けているのに自分でびっくりするほど、いろいろ詰まっています。ようやくお見せできることになり、幸せ」と、初日を迎えられる喜びを言葉にした。また、本作は異例の“途中退席OK”の作品。この異例の措置に「他だとつまらなかったのか、と思ってしまいますが、今回は喜ばしいこと。ほかの作品では絶対に言えないんですけど…ぜひ途中退席を!」と、松島は怖さをアピールしつつ笑いを誘った。
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もともとホラーが大好きだという生駒は「この異様に見えるセットも、稽古してきた私たちには“やっと会えた!”という気持ち。世界に向けて、この呪怨という素晴らしい作品を発信していきたいと、身が引き締まりました」と、ジャパニーズホラーの金字塔ともいえる作品シリーズへの参加に、大きな決意と喜びをにじませる。また恐怖シーンでは「悲鳴を上げてもOKですが…ずっと叫んでいると、伽椰子が襲いに行くかも」とニヤリと話し、“節度ある悲鳴”をおすすめしていた。
血まみれのシャツで登場した松本は「この空間にワクワクしましたが、始まるとそれが恐怖に変わっていって、その恐怖の先の興奮を感じていただけたら。お芝居でも人間の欲深さ、嫉妬心、その奥まで観ていただきたいです。僕の周りでも『怖そうだから今回はスルーで』なんて言われてしまっていますが、一人が不安な人は、大切な誰かを連れてきていただきたい」と、他に類を見ないエンタメをぜひ体験して欲しいと話した。
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「セリフ覚えが一番終わらなくて、申し訳なかった」と稽古の苦労を語った有野。「明るいところで稽古していたので、劇場に入って暗転とかを見て…やだな、怖いなと。家族を呼ぶのもどうしようかな」と、出演者ながらに恐怖を覚えたと明かす。またセットなどについても「いろんな秘密があるので、おいてあるものを全部信用しないで」と、会場の隅々まで気を抜かずに注目してほしいと語った。
そして杉本は「お客さんとの距離が凄く近い」と、観客との近さに驚いたと話し、「この距離感のホラー、スリルを感じてほしいです。同時に、お芝居もしっかり作ってきたので、視線などの細やかなところにも注目して」とアピールした。
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また稽古中の恐怖体験に話がおよぶと、杉本は「最近、実家に帰省したらおばあちゃん家の犬が、いつもは寄ってきてくれるのに、手前までしか来なくて。(ワンちゃんは見えるらしいし)もしかして、憑いてる?」と、不安を感じている様子。
続けて生駒も、劇場入りしてからスマホがバグった人がいると明かし「ロビーに置かれている俊雄のモニュメントを撮影して、見せてくれた画面がピンク色にバグってて。消そうとしてもどんどん誤作動が…モニュメントには、なにか取り憑いているかも。撮影するなら覚悟して」と、来場者に忠告した。
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◆叫び声あふれるステージだけじゃない! さまざまな仕掛けにゾクゾク
劇場の空間は、異質そのものだ。回転する会場中央の舞台を囲むように客席が配置。舞台上には冷蔵庫やちゃぶ台など生活用品が並ぶ中、血濡れのバスタブが異様な雰囲気を増幅させていた。2階には押し入れがあり、机には卓上ライトが置かれている。周囲には標識やベンチなどが置かれており、ごみ袋や傘などが乱雑に放置されていた。天井からはモニターが下がっており、会場のリアルタイム映像なども流れている様子。壁も黒いビニールで覆われており、客席も含めて呪怨の世界に浸かってしまっているように思えた。
小学校教師をしている小林俊介(松島庄汰)は、妊娠中の妻・真奈美(生駒里奈)と幸せな生活を送っていた。同じころ、佐伯剛雄(松本利夫)は妻の不貞を疑い、手にかけてしまう。――数年後、不動産店店主の鈴木達也(有野晋哉)はいわくつきの物件を請け負う。霊感のある妹・響子(蘭乃はな)はその物件の異様さを忠告するも、物件は北田洋(杉本琢弥)・良美(小倉ゆうか)夫妻に売却されてしまう。そんな中、達也の息子・信之(木村来士)は砂嵐のテレビ画面をじっと見つめていて――。
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果たして何度叫び声を聞いただろうか。特に、松島、生駒演じる小林夫妻の仲睦まじい幸せな姿はまぶしく、その光景が尊いほど呪いに触れて幸せが絶望へと落ちていくのが痛ましい。有野演じる鈴木達也の能天気さ、松本演じる佐伯剛雄の突き抜けた狂気、杉本演じる北田洋の静けさの中に滲ませていく高圧的な態度など、芝居としての見ごたえがあるからこそ、さまざまな仕掛けによるエンタメが効いてくる。
そして、客席に座っていても決して安心してはいけない。通路などでも芝居は行われ、さまざまな“仕掛け”は決して中央のステージだけで起こるものではない。あの刺激的な恐怖体験を、また味わいたいと思ってしまうのは、本作がエンタメとしてクオリティが高いからなのか――それとも、伽椰子の呪いに魅入られてしまったのか。ぜひ、あなたも極上のホラーエンターテインメントショーを劇場で体感してみてはいかがだろうか。(取材・文・写真:宮崎新之)
『呪怨 THE LIVE ‐再念‐』は、9月4日~13日に東京・こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロにて上演。
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